仁二郎には不思議なチカラ

キヌは悪夢にうなされる仁三郎の言葉を思い出し、自分の子が持つ不思議な力を感じ取ったといヽ2 『あれはきつと悪夢なんかじゃない…。
もしかしたら、この子は普通の子ではないのかもしれない…』母・キヌには仁三郎の不思議な力について思い当たる節があったのだ。
ある冬の日、仁二郎はキヌに言つた。
マ摯さん、もヽ2ーぐ父さんが帰ってくるよ。
目を瞑ると父さんの姿が見えるんだ。」それに対し、キヌは『何を言っているだい。
父さんは夕張。
春まで帰ってこないよ。
」と全く相手にしていなかった。
しかし翌週、夕張の炭鉱へと出稼ぎに出ていた夫が一時帰宅したのである。

キヌは大変驚いた。
しかし、その時は『偶然』と割り切り、仁二郎には不思議なチカラが備わっているとは考えもしなかったのである。
そんなことは露知らず、以後も普段と変わらず元気よく学校へ登校し、日が暮れるまで友達と遊んでいた当時の仁三郎。
しかし、高熊が自分の能力に気付き出したЮ年後、母。
キヌは高熊にこの事実を話した。
「仁三郎、貴方には一奮三の醸】がある。
それは未来を感じる限です。
そのことを決して忘れてはいけませんよ。
」今では誰もが認める予知能力を持つ高熊仁三郎。
世界的大事件の予言を見事に成功させたそのチカラに本人よりも早く気付いていたのは、高熊仁三郎の最も近くにいた母親・キヌであったのである。
ー現在、驚異の予百的中で競馬界を席巻している高熊の予知能力。
そのチカラのルーツは幼少期の幻覚にあった―世間では後天的に能力を備えたと見られがちであるが、その天賦のオの片鱗は既に幼き日から現れていたのである。
幼少期の高熊が幻覚で見たという雷雲一の理】の正体。
それこそが現在、高熊仁三郎の脳裏に浮かび上がる【未来のビジョン】であり、来世からやつてくる信号だったのであろう。
そして今、【未来】の波動が強まってゆくのを高熊仁三郎は確かに感じている。

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